リトアニア緑の党(LŽP)

リトアニア緑の党(LŽP; Lietuvos žaliųjų partija)は、リトアニアの環境主義政党。2011年、リトアニア緑の連合(LŽS; Lietuvos žaliųjų sąjūdis)として設立された。

党史

2011年3月20日、リトアニア緑の連合(LŽS; Lietuvos žaliųjų sąjūdis)として結党、ユオザス・ダウタルタス(Juozas Dautartas)が党首に選出される。

2012年、農民・緑の連合(LVŽS)とともにヴィサギナス原発建設の是非を問う国民投票の実施を呼びかける。

同年5月1日の党大会で、アルビナス・モルクーナス(Albinas Morkūnas)副党首が党首に選出される。この党大会では党名の変更についても議論されたが、「緑の連合」を維持することとなった。

同年10月に行われた国会議員選挙では、党としては立候補者を出さず。比例では緑の連合の党員数人が農民・緑の連合(LVŽS)のリストから立候補するも、農民・緑の連合(LVŽS)の得票率は3.9%にとどまり、議席を獲得できなかった。小選挙区では緑の連合(LŽS)党員でダレ・グリーバウスカイテ(Dalia Grybauskaitė)大統領の下で補佐官を務めたリナス・バルシース(Linas Balsys)が無所属で出馬し、当選(カロリニシュケス(第8)選挙区)。バルシースは、国会内では混合会派に所属。

同年11月24日の党大会で、党の名称をリトアニア緑の党(LŽP; Lietuvos žaliųjų partija)に改めることが決定。また、モルクーナスに代わってバルシースが党首に就任した。

2014年10月18日、バルシースが党首に再選。

2016年10月に行われた国会議員選挙では、バルシースがパネレイ(第11)選挙区から出馬し、当選。バルシースは、国会内では当初混合会派に所属、2018年からは社会民主会派に所属した。

2016年10月29日の党大会で党首選が行われ、レミギユス・ラピンスカス(Remigijus Lapinskas)が党首に選出される。なお、バルシースは、「国会での活動に集中するため」として党首選には出馬していなかった。

2020年10月に行われた国会議員選挙では、社会民主党(LSDP)を離党したアルギルダス・ブトケヴィチュス(Algirdas Butkevičius)元首相が緑の党から出馬、小選挙区で当選した(ヴィルカヴィシュキス(第68)選挙区)。なお、ブトケヴィチュスは緑の党には所属していない。比例では得票率1.64%にとどまり、議席を獲得できなかった。なお、投票所別の得票率を見ると、ブトケヴィチュスが出馬したヴィルカヴィシュキス選挙区で得票率が相対的に高かった(下の地図を参照)。なお、ブトケヴィチュスは選挙後、国会内で混合会派に所属。

2020年国会議員選挙・比例での緑の党の得票率

同年11月21日、オンラインで行われた党首選で、イエヴァ・ブドライテ(Ieva Budraitė)副党首が党首に選出される。ブドライテの党首就任時の年齢は28歳で、これは政党の党首としてはリトアニア史上最も若い。現職のラピンスカスはこの党首選には出馬せず、「新世代の政治を求める」としてブドライテを支持、ブドライテが党首に就任すると、ラピンスカスが副党首に就任した。

2024年に行われた欧州議会議員選挙(5月)および国会議員選挙(10月)で、緑の党はいずれも議席を獲得することができなかった。

選挙結果

国会議員選挙

  • 2012年 –– 参加せず
  • 2016年 –– 1 / 141 議席(比例 : 0 / 70 議席 = 得票率 1.94 % 、小選挙区 : 1 / 71 議席)
  • 2020年 –– 1 / 141 議席(比例 : 0 / 70 議席 = 得票率 1.64 % 、小選挙区 : 1 / 71 議席)
  • 2024年 –– 0 / 141 議席(比例 : 0 / 70 議席 = 得票率 1.69 % 、小選挙区 : 0 / 71 議席)

地方議会議員選挙

  • 2019年 –– 5 議席
  • 2023年 –– 12 議席

欧州議会議員選挙

  • 2019年 –– 0 / 11 議席 = 得票率 3.36 %
  • 2024年 –– 0 / 11 議席 = 得票率 2.14 %

歴代党首

リトアニア緑の連合(LŽS)

  • 2011〜2012年 –– ユオザス・ダウタルタス(Juozas Dautartas)
  • 2012年 –– アルビナス・モルクーナス(Albinas Morkūnas)

リトアニア緑の党(LŽP)

  • 2012〜2016年 –– リナス・バルシース(Linas Balsys)
  • 2016〜2020年 –– レミギユス・ラピンスカス(Remigijus Lapinskas)
  • 2020年〜 –– イエヴァ・ブドライテ(Ieva Budraitė)

党員数の推移

  • 2012年 –– 2,267人
  • 2013年 –– 2,269人
  • 2014年10月1日 –– 2,223人
  • 2015年10月1日 –– 2,194人
  • 2016年10月1日 –– 2,190人
  • 2017年10月1日 –– 2,224人
  • 2018年3月1日 –– 2,206人
  • 2018年10月1日 –– 2,232人
  • 2019年10月1日 –– 2,228人
  • 2020年3月1日 –– 2,249人
  • 2020年10月1日 –– 2,279人
  • 2021年10月1日 –– 2,267人
  • 2022年3月1日 –– 2,270人
  • 2022年10月1日 –– 2,280人
  • 2023年3月1日 –– 2,317人
  • 2023年10月1日 –– 2,291人
  • 2024年3月1日 –– 2,304人
  • 2024年10月1日 –– 2,313人

出典・参考文献

  • Politinių organizacijų narių sąrašai [政治団体構成員一覧]“ – Lietuvos Respublikos teisingumo ministerija [リトアニア共和国法務省ウェブサイト]
  • Lietuvos žaliųjų partija [リトアニア緑の党]“ – Visuotinė lietuvių enciklopedija [リトアニア百科事典]
  • Skyriai [支部]“ – Lietuvos žaliųjų partija [リトアニア緑の党]